5分、2週間、4週間
漢方で変身
漢方のお話をさせていただきますが、
いそべクリニックであつかう漢方薬は、
保険診療の対象薬(保険がきく)
エキス製剤(おもに粉末状に乾燥させたもの)
を対象としています。
経済的な負担と、利便性を考慮した結果です。
その点を、ご了承ください。
漢方薬は、「状態」をかえてゆく生薬のあつまりです。
「状態」をかえるのが目的です。
痛い状態から、痛くない状態へ。
だるい状態から、スッキリした状態へ。
オモオモのむくみから、軽快のカルカルへ。
カサカサの状態から、うるおいの状態へ。
不眠から、スッキリ睡眠へ。
ヒエヒエから、ホカホカへ。
いろんな「かえたい状態」があります。
それを何とかならないか、そこがスタート地点です。
さあ、新しい出発。
逆に、そういうのもを必要としていないとき。
漢方は、忘れてかまいません。
時間
状態をかえるには、時間が必要です。
どのくらいの時間で、状態は変化してゆくのでしょうか。
素速い変化をみせるものもあります。
たとえば、アタマがツーンとくる片頭痛発作。
漢方は、5分以内に、状態の変化をはじめます。
すぅーっと、楽になる。
カップラーメン時間。
5分じゃ、体に吸収してこないでしょ。
いえ、神経に直接作用することもできますから。
たとえば、味覚。
ウメぼしを口の中に入れた瞬間、パッと変化しますね。
瞬間的に、「ショッパー」という状態がひきおこされます。
そんな感じの作用機序もあります。
じっさい、片頭痛の漢方は、口の中での反応がすごい(味わってのお楽しみ)。
5分で変化を感じなかったら、片頭痛とはちがうものです。
2週間
ただし、多くは数日から2週間が、ひとつの目安です。
2週間以内に、何らかの「状態の変化」がおきます。
感じられます。
それが、いい変化なら、相性が合っている、ととらえます。
さらに相性を深めてみる。
とくに状態の変化を感じないな。
そういうときは、続けるべきか考えます。
微妙なら、もう2週間、つまり4週間、様子をみてみます。
やはり、あまり変わらないな。
そう感じたら、変更です。
自分にあった漢方さがし、これが大事です。
一律にきく漢方なんてありませんから。
なんだかよくない感じ。
そう感じたら、そう感じた時点で、休みましょう。
相手を変える必要があります。
よくない兆候は、いちばんは、オナカにきます。
オナカの調子が、イマイチっぽいかな。
それは、合っていない証拠です。
あるいは、いつまでもマズイ。
味も相性の反映です。
どんなにマズくても、カラダがよろこべば、おいしく感じますから。
自分に関心を
漢方は、自分の状態をかえる生薬です。
ですから、「何をかえたいのか」という意識が大切になります。
くわえて、「どう変化しているのか」という目も大切です。
「状態」というのは、往々にして、見えにくいものです。
検査にも、でにくい。
ですから、「検査じゃ異常ない」なんていわれてしまうこともあります。
何よりも、「自分の感覚」が大切。
そして不調は、往々にして、芋づる的です。
ひとつじゃ収まりきらない。
よく眠れない
首や肩が痛む
冷え症
よく下痢や便秘になる
腰がはる
咳がきれない
アタマが重い
イライラする
女性ならば、生理の問題
かゆい
関係ない、と思っていることがつながっていることもあります。
ですから、どれかが解決すると、同時に解決してゆくことがあります。
解決したあとに、強く気になってくるものもあります。
新しいことに気がつくこともあります。
人体は、ひとつの宇宙。
思った以上に、広い。
そして、こんな微妙な状態は、本人以外わかりません。
ですから、最終的には自己管理してゆくものです。
漢方の使い方も、最終的には自己管理へ。
いま、この状態が気になるから、これを使ってみよう。
夜間はこうなるから、寝る前だけは、これを使おう。
それが西洋薬とのちがいにもなります。
西洋薬、たとえば血圧やコレステロールの薬。
これらを勝手に調整しちゃうと、たいていはイヤな顔をされますね。
そういう自己調節ができるようになると、快適になります。
漢方は、利用法だって、自分が主役です。
自分のクスリをつくる
うまく漢方とつきあう。
それは、自分と相性のいい漢方をもつことです。
こういう状態のとき、この漢方で救われる。
そういう漢方さがし。
楽しいですよ。