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冷え症

[2024.11.06]

病気じゃない病気

 

こがらしが吹きはじめると、「冷え症」にはつらい季節です。

いまは、冷房が発達して、季節感がない年中行事みたいな冷え症もはやっていますが。

 

ところで、「冷え症」。

」という名前がついていながら、病気としての立場がありません。

おおきな医学書をひもといても、「冷え症」という項目がありません。

索引にも、でていません。

病気として、認めてもらえない存在です。

 

病気として認められませんから、治療法ものってません。

なにしろ、病気じゃないんですから。

 

健康診断や人間ドッグでも、みつかりません。

病気じゃないんですから。

血液を調べたって、わかりません。

 

ですが、日本語には「冷え症」というコトバがあるんですね。

ちゃんと「冷え症」という位置をみとめています。

みとめるどころか、とても大切にあつかっています。

 

だって、冷えたら動けなくなるからです。

痛くなるからです。

不快になるからです。

不調になるからです。

ですから、見すごしちゃいけません。

 

なんてすばらしい文化なんでしょう。

そして、センスのよさ。

 

 

 

 

ところで「冷え性」とは?

 

わたしたちの体は、生きています。

生鮮品です。

 

生きつづけるためには、体温が必要です。

体温のもとで、細胞活動が可能だからです。

その値は、性別、人種、信条、、住まい、キャラ、体重などにかかわらず、狭い範囲で一定です。

 

平均36,5℃〜37,0℃くらいが理想です。

子どもは、そこに0.5℃くらい上乗せした高い値。

42℃を超えると、細胞がダメになってしまいます。

34℃をわると、細胞が動かなくなってゆきます。

 

でも、ホントは、体温に振りまわされない。

数値にこだわりすぎない、ということです。

自分で、あたたかさを感じられれているか、どうか」の方が大事です。

つまり、自分で冷えを感じているか、ということです。

自分の感覚と感性で体温はみるもの。

 

冷たいな。

これは、フツーではない、ということです。

冷たい」イコール「ちゃんと細胞活動ができていない」ということですから。

 

 

 

 

なぜ冷えるのか

 

冷えとは、どういうことでしょうか。

それは、あたたかいという快適設定温度まで、体温が達していないということです。

 

冷える理由は、「人間はダルマストーブ」とみれば、簡単です。

ちゃんと熱がつくれていないこと。

つまり、ストーブがちゃんと燃えていない、ということです。

燃えていないストーブに手をかざしても、あたたかくありません。

 

人体は、ダルマストーブ。

すると、燃える場所は、「オナカ」です。

オナカで、ちゃんと燃えていない。

 

ちゃんと燃えない3大理由をあげておきます。

(1)マキが入っていない(食べられていない)

(2)マキじゃなく、紙クズばかりがくべられている(砂糖は紙)

(3)マキのくべすぎ(食べすぎ)

ちゃんと、燃えるマキを、適切にくべていますか?

 

くわえて、ストーブの火を消そうとしていませんよね。

(4)つめたい飲食物

(5)くだもの

これらが燃えにくい、というのがおわかりですか。

逆に、火を消しかねない。

 

ひと昔前の、冷たく冷えたスイカは、夏の風物詩。

何で冷やしていたでしょうか。

井戸水です。

井戸の水温は、だいたい18℃くらい。

そこに、冷え冷え感を味わえた時代もありました。

 

冷蔵庫の中のものは、4℃くらいです。

このちがい、わかりますか?

 

 

 

 

まわらない

 

心臓の中は、熱い。

体で、いちばん活動している臓器だからです。

なにしろ、1分間に60回以上も、のびちぢみ。

1回につき、コップ半分の血液をおくり出す収縮力。

それが、休みなしです。

寝ているあいだも、です。

 

とうぜん、そこから出てくる血液も熱い。

そんな血が、全身をめぐってゆきます。

出てから、ふたたびもどるまでの時間は、平均すれば50秒ほど。

1分もしないうちに、体を1周して帰ってきます。

じつにダイナミックな流れです。

 

そのため、体の体温はどこでも一定、のハズです。

なのに、手の先が冷たい。

足がコオリのよう。

 

となっているとしたら、考えられることは、そこに血がちゃんとめぐっていない、ということです。

めぐってこなければ、冷える。

せっかくの熱い血潮よ、なぜ来ない。

 

具体的には、

血がゆかない

血が渋滞してもどれない

のどちらか、あるいは両方が原因になってきます。

 

 

 

対策はある

 

冷え症をつきつめてゆくと、2つの要因がうかびあがってきます。

 

オナカは、ちゃんと燃えているか?

血流は、ちゃんとめぐっているか?

 

この両者がうまくゆかないとき。

冷え」が発生してきます。

そして、往々にして、この2つは連動しています。

 

たとえば、足先の血のめぐりがうまくゆかない

→足先が、冷える

→冷えた血が、オナカにもどってゆく

→オナカが、冷える

 

大切なことは、「冷え症」には理由があるということです。

理由がわかれば、対策もたてられます。

 

あたたかく、すごしましょう。

 

 

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