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ウルトラマンとカゼ

[2025.01.25]

ウルトラマン物語をつくる

 

脚本家になったつもりで、ウルトラマンの一話をつくってみましょう。

4つの場面で、考えてみます。

 

第1場面は、怪獣の出現

 

怪獣があらわれて、地球をハカイする場面から、物語ははじまります。

大変なことになったぞ。

さっそく正義の味方、ウルトラマンをよぼう。

 

第2場面は、ウルトラマンの活躍

 

さあ、ウルトラマンが登場しました。

怪獣と、激戦をくりひろげます。

最後は、スペシウム光線で怪獣をやっつけます。

 

第3場面は、ウルトラマンの退場

 

怪獣がたおれ、ふたたび地上に平和がおとづれました。

よし、これで一安心。

それを確認すると、ウルトラマンはとび立ってゆきます。

シュワッチ。

 

第4場面は、修復

 

ここの場面は、ふつうのテレビ放映ではありません。

でも、じつは大変なことが残されていました。

戦闘の場では、おそろしい地球の破壊がおこっていました。

木々はなぎ倒され、建物もメチャクチャ。

道路も通れません。

まるで、震災の跡地と同じ光景になっています。

ここの修復がなされないかぎり、平和がもどったとはいえません。

とても大事な場面です。

忘れずに入れたい。

 

 

 

 

 

カゼの正体は、怪獣

 

冬は、カゼの本番です。

カゼの正体は、なんでしょうか。

はい、ウイルスです。

インフルエンザもコロナも、ウイルスという同じ仲間です。

ウイルスの体への侵入が、カゼです。

 

ただし、体は相手をウイルスとは認識していないようです。

どう認識しているのでしょうか。

ずばり「怪獣」です。

 

カゼをひいたぞ、は「怪獣が体内に侵入してきたぞ」ととらえています。

となると、体の中では、何がおきるでしょうか。

そう「はやくウルトラマンをよぼう」です。

 

えっ、体の中にウルトラマンがいるんですか。

まあ一般的には「免疫機能」なんてよばれています。

 

そして免疫機能の正体は、「発熱」です。

平熱よりも、たかく体温をあげること。

つまり、発熱こそが、ウルトラマンの正体です。
(オタク表現でいうと、発熱下で働く免疫成分がウルトラマンの正体)

 

このため、体内版ウルトラマン物語がつくれます。

怪獣=カゼウイルス

ウルトラマン=発熱

地球=体内

役者と場面がそろいました。

 

第1場面は、怪獣の登場(第1期)

 

カゼウイルスが、体内に侵入しました。

ウイルス怪獣は、体内を破壊しはじめます。

クシュん、グズグズ、痛タタ。

 

さあ大変、ウルトラマン=発熱をよぼう。

ゾクゾク」、寒い寒い。

まだまだ、熱がたりないぞ。

これじゃ、ウルトラマンはあらわれてはくれない。

 

第2場面はウルトラマンの活躍(第2期)

 

熱がしっかり上がった。

ゾクゾク感がなくなって、「ポッポ」してきたぞ。

ここでウルトラマンが登場。

ウイルス怪獣をバッタバッタとやっつける。

ついに怪獣は全滅だ。

 

第3場面は、ウルトラマンの退場(第3期)

 

ウイルス怪獣は、いなくなった。

ウルトラマンの仕事が終わった。

ウルトラマンは、さっと引っ込んでゆきます。

同時に、発熱がひきはじめます。

じんわりと、がでて、体温が平熱にもどりはじめます。

だから、お肌は、かるく「ジットリ」。

 

 

第4場面は、修復(第4期)

 

ウイルス怪獣とウルトラマンの戦いの場。

鼻粘膜から気管粘膜にかけて、戦いのあとが残ります。

まだ、正常にはたらいてくれない。

はやく修復をいそごう。

そうしないと、平和=健康はもどらない。

 

 

 

 

 

カゼの4病期

 

カゼウイルスが体内に侵入。

それから回復までの行程は、以上の「4つの場面」にわけることができます。
(わたくしが提唱する、感染症の4期分類

 

第1期:カゼウイルスが侵入しての「ゾクゾク」する時期。

これを「ゾクゾク期」と命名します。
(以下、すべてわたしの勝手な命名です)

 

この時期、体は何を要求しているんでしょうか。

もっと体温を上げて、です。

だから、ゾクゾクなんです。

そうしないと、ウルトラマンが出場できないからです。

体温計の数値じゃありません。

 

 

 

 

第2期:熱があがって「ポッポ」するなか、ウルトラマンが活躍する時期。

これを「ポッポ期」と命名します。

 

この時期、体は何を要求しているんでしょうか。

そのまま冷やさずに、静かにしていてね、です。

ウルトラマンが戦ってくれているからです。

オナカも、体も、休んで見守ってあげましょう。

地球防衛軍だって、そうしていませんか。

 

 

 

第3期:カゼウイルスがいなくなり、平熱にもどろうとジットリ汗ばむ時期。

これを「ジットリ期」と命名します。

 

この時期、体は何を要求しているんでしょうか。

ひき続き、無理をしないでね。

そして、汗冷えに気をつけてね、です。

いがいと疲れているからです

 

 

 

 

第4期:そして戦場となった気道粘膜を修復してゆく時期。

これを「修復期」と命名します。

 

荒れた体の修復がすんで、はじめて一件落着です。

後片付けを忘れませんように。

 

 

 

この4つの病期。

これが、順次、体の中で展開されるのがカゼです。

カゼをひいたとき、いまどの病期にいるか、考えたことはありますか?

 

 

いちばん大事な病期

 

4つの病期でいちばん大事な病期はどこでしょうか。

 

それは、第1の「ゾクゾク期」です。

カゼウイルスの侵入期です。

そして、ウルトラマンをよんでいる時期です。

 

 

なぜなら、ゾクゾク期に、すぐにウルトラマンをよべたら、どうでしょうか。

カゼウイルスは、体内でまだ増えていません。

その段階でウルトラマン出現なら、ガツンと一発でやっつけられます。

そして体の破壊もまだない。

敵が多くなるほど、戦いは長びくし、体は荒らされるからです。

 

ちなみに体に侵入したカゼウイルスは、30分で倍に増えます。

単純に計算して、10匹のウイルスが、6時間後には2万匹!

1日では、どんだけになるか。

そろばん7級のわたしには、計算も困難な多さです。

 

ですから、ゾクゾクしたら速攻であたたまる

カゼウイルスが侵入したな、と感じたらあたたまる。

 

ポッポと感じられるまであたたまる。

はやく「ポッポ期」に入りこむ。

そして、はやくウルトラマンに登場してもらいましょう。

 

そうすれば、カゼ物語はそこで終了です、一件落着

これを「1時間でなおすカゼ」といいます。

 

逆にもしこの時期に、体を冷やしたら。

たとえば、解熱剤投入。

ウルトラマンは、出てこられません。

カゼ怪獣の天下です。

カゼ怪獣は、増える一方ですからね。

 

 

 

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